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 なでしことミス・ユニバース、同級生の“美人日本代表”が、ともに世界一を目指す。なでしこジャパンは2日、ブラジル戦(5日、神戸・ホームズ)に向けて、仙台から大阪・堺市に移動し、練習。DF鮫島彩(24)=モンペリエ=は、仙台・常盤木学園高でクラスメートだったモデルの原綾子さん(24)が1日に「2012 ミス・ユニバース・ジャパン」の日本代表に選ばれたことに刺激を受け、改めてロンドン五輪での金メダル取りを誓った。

 なでしこ美人の笑顔がひと際、花咲いた。1日の米国戦で先発したフィールドプレーヤー10人は、軽いフットバレーだけの調整。リラックスムードの中、鮫島も黄色い歓声を上げていた。常盤木学園高時代のクラスメートが“世界一美女決定戦”の挑戦権を手に入れたと聞くと、自然と口元がほころんだ。

 吉報を耳にしたのは大阪へ移動前の仙台のホテル。チームメートからワイドショーで紹介されていたことを聞かされた。くしくも2人がともに学んだ思い出の地で、同級生がビッグチャンスをつかんだことを知った。名前も同じ“アヤ”。不思議な縁を感じた。

 昨年、鮫島は所属していた東京電力マリーゼの活動自粛という苦境を乗り越えて、米プロリーグのボストンに移籍。激動の日々を過ごしながら、なでしこの主力に定着し、W杯優勝の栄冠もつかみ取り、その後、フランスのモンペリエに移った。自身と同じく、同級生も自分の道で懸命に生きている。「同じ高校の卒業生としてうれしく思います」と、心から祝福した。

 しかし。ここから不思議系美女の本領がサク裂した。「名前も分からないので…。顔と名前が一致しない。あまりにもキレイすぎて」とモジモジ。かたやサッカー部で、かたやソフトテニス部。後輩のMF田中らとは、部活帰りに仙台名物「ひょうたん揚げ」に舌鼓を打った鮮明な記憶がよみがえるが、原さんに関してはあいまいのようだ。

 米国戦では、マッチアップしたMFオライリーを封じ込めた。「1対1の部分とか、回を重ねるごとにできている。ポジティブにとらえていい」と、自身の守備力が世界最高峰のレベルで通用していることを実感している。同級生と、ともに目指すは世界一。セーラー服を着ていた頃の初心に帰り、サクセスストーリーを歩む。

 ◆12月世界大会出場 萬田久子(53)や知花くらら(30)らを生んだ“ビッグタイトル”の獲得から一夜明けた2日、原さんが、同級生の鮫島とエールを交換した。

 厳しい審査を勝ち抜いて応募者4000人の頂点に立った原さんは「ひと足先に、なでしこジャパンが世界で活躍していたので、私も世界を目指す人間として、とても刺激になりました」。今後は12月に開催予定の世界大会(場所未定)に出場する。「お互い日本代表として、世界で地元・宮城と日本を盛り上げましょう」と呼びかけた。

 常盤木学園高で鮫島と同級生だった原さんはソフトテニス部に所属。部室はサッカー部の隣で、ともに日本一を目標に汗を流していたという。今後は世界を目指す。

 ◆常盤木(ときわぎ)学園高等学校 1928年、仙台市に創立。全日制。普通科と音楽科があり、普通科は女子だけ、音楽科は05年4月から共学。サッカー部の全日本高校選手権優勝4回、準優勝5回はともに史上最多。多数のOGがなでしこリーグなどで活躍している。バドミントン日本代表の佐藤冴香(日体大)、体操の飯塚友海(朝日生命体操クラブ)も同校出身。歌手の遊佐未森は音楽科卒。

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